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1991年度(平成3年度) | 資料集 | 大分県産業科学技術センター

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Academic year: 2018

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(1)

(2)可動節点における非接触情報伝送技術の研究

電子部 佐 藤 哲 哉

1 員 的

可動部を持つ機構内(回転する構造物の内部等) からの情報を正確に外界に伝送する手段としては、 現在、機械的接触によるスリップリング法及び回転 軸の振れ角が小さい場合には、発信、受信間を変調 光信号で伝送する光信号法が一般的である。前者は、 機械的接触によるため、耐久性、ノイズ、伝送周波 数等に問題がある。

しかし、構造。機構的にはシンプルである。一方、 後者は、前記問題点に閲し前者より優れているが、 発信、受信の関係が基本的に直接関係において成り 立っているため、回転軸の振れ角が大きくなる場合 には、受信部の視野から外れることとなり、手段と して自ずと限界がある。

これら問題点を改善し、可動部での情報伝送を更 に柔軟に実現する技術について理論的側面により、 研究する。

2 原 茸里 原理を、図1に示す。

半径Rの高精度に研磨、蒸着された球面反射ミラ ー、R/2の位置に平行に置かれたハーフミラー及 び球面反射ミラーの曲率中心(回転中心軸)上のレ 山ザ発光部、球面反射ミラーの切り欠き部に配置さ れた受光部により構成される。可動部は、点0を中 心としてβ の角度で回転、もしくは、振れる。

点0から出た光線は、ハーフミラー(㌍)により 反射㍉透過し、球面反射ミラ山(S)に至る。幾何 光学の関係より球面反射ミラ」への光線の入射角 は、S点の接線に対し90度である。このため、その まま同じ光路に反射する。途中、更にハーフミラ山

(H)により、反射孝透過し、その内反射された光 線が受光部の1点㌘に至る。この関係は、ハふフミ

ラー厚が充分に薄く、発光部、球面反射ミラー等が 理想的な場合は、光路上庸【≦600の全範囲におい て成り立つ。

0レーザ発光部

図1 原理図

3 検討課題

原理的には、各構成光学部品が理想的性能を持つ ならば、受光部Pにおいて、精度よく可動部からの 信号を復元することができるが実際には、各光学部 品の特性及び装置試作上の制約、製作精度等からく る光学的誤差について、検討する必要がある。光学 的誤差要因として以下のことが考えられる。

4 検 討

(1)受光点Pの幾何光学的変位(共心系) 。レーザ発光部と球面反射ミラーの曲率中心 が一致する場合

(2)振れ角鋸こよる受光点Pでの光強度変位 上記(1)については、ハーフミラーがあることによ り、受光点㌘の位置が振れ角β により変位すること を意味する。これに対しては、受光点Pでの受光面 積を確保することで対処可能であるが、(2)について は、光学部品の設計に留意し、光強度変動を最小に 抑える必要がある。

以下、これらの課題に対する検討を行い、本原理 の有効性、並びに、性能上の限界を明らかにする。

(1)受光点Pの幾何光学的変位(共心系) (ヨハーフミラーによる光学的変位

(2)

価的に△s l だけ球面反射ミラー側に射出位置を変位 し(①で検討)その光線は、球面反射ミラー及びハ ーフミラーで反射される。これら光路により最終的 に、受光部での理想点からの(幾何光学的)総合変 位置が算出される。

これら関係を図4に示す。Dは、ハーフミラーの 厚さdと球面反射ミラー半径r 及び振れ角β との 関係において、光線を全て受光するに必要な受光部 での有効径を示すものである。

して、式(1)で表される△s l だけ球面反射ミラー側へ ずれる。(通常、nl <n2)図2にこれらの関係図を示 す。

co5(β)

いd (1)

△ぶ1ニ 〈1M

v/㍍

このことは、光軸上の点Pから振れ角β′ で射出する ことと等価である。この時のβ ′ は、平行平板の両側 の媒質が同じ屈折率ならば、屈折の法則によりβ′ = βとなる。この値は点0から平行平板までの距離に は依存しない。

図3にハーフミラー厚比(d/r )による△s l 移動比を (r で正規化)示す。

②受光部での変位

曲率中心0にあるレーザ発光郡より振れ角β で 射出された光線は、厚さdのハーフミラーにより等

図4 総合変位量

座標軸を図4のX,yとすると、Dは次式で求めら れる。

朋 ,i

β 】2。5わ字1

上)=ね

(彗⊥ニ。S招))〉。(s口“ 一γ )(2)

図5にハーフミラー比(d/㌻)に対する総合変位 量比(D/㌻)を示す。

O P

図2 ハ州フミラーによる光学的変位

○ 一u■ ←一一−−〃′

−′一一■ ′

ノ′ ・

u′−−−

■ ′−−−一〆−一′ 2%

4

3

ノ 5転・′/

1

5

5

5

2

5

﹁〇

4

3

1

・上

2

ハーフミラ

1

による総合変位比%

ハーフミラー

による移動比%

10 20 30 40 50 60

振れ角(β)

図3 〃け∵フミラ州比による移動比

10 20 30 40 50 60

振れ角(β)

団5 ハーフミラー比による総合変位

(3)

同図より、当然のことながら、dは薄くなれば受光

部面積は小さくてすむ。dの値は、構造的に強度保持

のため、ある程度の厚さは必要である。受光部で使

用される素子は、これら計算値を基準として選定さ

れる。

一方、厳密には、球面反射ミラーの球面収差の影 響も考えられるが、球面反射ミラーの曲率中心を基

準として構成されているため、この影響は無視でき

る程度に小さい。

(2)振れ角β による受光ノ占Pでの光強度変位 ①ハーフミラー端面(レーザ発光部側)反射によ

る光強度変位屈折率nをもつ媒質は、光入射に対し

てフレネルの公式による反射、透過特性をもつ。図 6にハーフミラー構造を示す。レーザ発光都側端面

では 、振れ角β に依存する。偏光形態による反射、 透過特性があり光強度変位の原因となる。

一般には、この端何に反射をできる限り抑制する

減反射コーティングが施される。ここでは、・層の

減反射コーティング薄膜(M

gF2)を形成した場合

のその膜厚についての影響を検討する。

P,S偏光に対する各表面での反射係数は、フレ

ネルの式により、与えられる。

また、コーティング而での反射光線に相当するコ

ーティング層の両面で生じる反射率は、反射波間の

干渉と位相差により、求められる。

レーザの偏光は、直線偏光であり、かつ、1)偏光 である。一般に、半導体レーザの偏光消光比は400:

1程度である。このⅠ)偏光以外の成分をS偏光とし 一層の減反射コーティングの反射特性を計算する。

ここでn(入)=1.38(M

gF2)、入二0.83/J m

、nニ

コーティング厚とする。

図7に振れ角β に対する各hの反射特性を示す。 ②ハーフミラー端面(球面反射ミラー側)反射に

0

川 20 30 40 50 60

振れ角(β)

図7 コーティング厚による反射特性

よる光強度変位

ハーフミラー端而(球面反射ミラー側)反射によ るレーザ光線は、ハーフミラーーの端画で屈折され、

媒質n中を透過後、ハーフミラーコーティング層で

反射、屈折され、屈折された光線は、球面反射ミラ 」で反射され、再び、ハーフミラーコーティング層 で反射透過され、その内反射された光線が受光部へ

至る光路をとる。光路図を図8に示す。受光部には

相対的に振れ角βによる透過率Tl 及び反射率R2 の積で表される光強度が入射する、Tl 、R2の角度依 存性が本装置性能を左右する。レーザ光線ハーフミ ラーコーティング層への入射角は、振れ角β に対

0

ガラス(BK7) n3

(4)

し、式(3)で示される。また、球面反射ミラーーで反射 されたレーザ光線のハゝ−フミラ\−コーティング層へ の入射角は、式(4)で示される。

側ハーフミラー表l 計反射特性及びハーフミラ」コ、・一

ティング層の透過、反射特性を考慮した受光部での

総合光強度比関係図を示す。(ここでは、球面反射ミ

ラーの反射損失等は考慮していない。)

0,=s i nl (s i n(0)/nl )

(3)

5 結 果

(1)幾何光学的変位

使用する球面反射ミラーの曲率半径r 及びハーフ

ミラー厚径dと幾何光学的変位Dとの関係は、図5

に示す様な関係がある。ハーフミラー厚比は、小さ

い方が変位も小さい。

(2)振れ角β による受光部Pでの光強度変位 振れ角β による受光点での光強度変位は、図 10∼11に示すように、大きな相違はみられないが、 ハ」フミラ」・一厚比を大、減反射コーティング厚径を

小のとき、光強度変位が小となる傾向を持つ。

(3)上記条件に糾うパラメータを適当に選定する

ことで、計算上、振れ角30度以下で99%以上の伝送 精度が得られる。

β −一二針一かsi nj (△ 51=ノ///γ 。Sわ7(β )) (4)

図9にハーフミラー比に対するAl 蒸着半透過膜

の透過、反射特性を示す。

以F二の(手及び②の関係から総合的な受光部での相 対光強度比が求められる。図10ヘノ11にレーザ発光郡

一〇

J

O

﹁〇

︻〇

U

5

︼〇

5

4

4

3

3

2

2

1

A

1

蒸着半透過膜による透過。

反射率%

0 10 20 30 40 5n 60

6 今後の課題

。球面反射ミラーの曲率中心上のレ」ザ発光部 の位置変位に対する影響及び振れ角0近傍での対 応

。減反射コーティング、半透過膜に対す る光学

性能評価

これら結果に基づき、システムの構成に適したパ

ラメ」夕の選定を行うことができる。

振れ角(β)

図9 半透過膜による透過、反射特性

(5)

0

5

0

5

0

5

0

9

9

8

8

7

1

受光部での相対光強度%

8

6

4

2

q

9

9

9

9

9

9

9

受光部での相対光強度%

0 10 20 30 40 50 60

振れ角(β)

(拡大)

0 10 20 30 40 50 60

振れ角(β)

(全体)

図10 受光部での総合光強度比(ハーフミラー比=1%)

ハーフミラー比=5%

0 10 20 30 4

受光部での相対光強度%

受光部での相対光強度%

10 20 30 40 50 60

振れ角(β) 振れ角(汐)

参照

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